第18話「ケラ子さんと2回目のデート」
ケラ子さんとは、この間初めてデートをした明るく元気な女性
いつも明るくケラケラと笑っているので「ケラ子さん」とニックネームを
つけて、自分の中ではそう呼んでいる。
そのケラ子さんと2回目のデート
ルールに沿って、食事プラスということで日比谷で食事をした後に
ケラ子さんの希望を聞いて丸の内周辺をウインドウショッピングをすることにした。
この辺は、ブランドショップが並び、とてもお洒落な雰囲気が漂っている
自分は、お洒落には無頓着な方だし正直ブランド物にも興味がないからよくわからないが
ケラ子さんはブランド品が好きなようで詳しい、とても楽しそうに目を輝かせている。
「あ~新作が出たんだ」「あれ好きかも…」「あ!ここもちょっと覗いていいですか」
一応は聞いてくれるが自分が興味のある方にどんどん行ってしまい、ここまでくると
ほぼケラ子さんのペースである。
ブランド品が大好きなんだなぁ… お金遣いも荒いのかもなぁ…
自分は、ブランド品には興味もないし金銭感覚も違いそうだ。
前回のデートの時も何となく感じていた違和感
話は面白いんだけど…どこかが違う、何かが違う、今日はさらに違いを感じる。
結婚相手ではない…申し訳ないけど、お断りをしよう…とは思うものの
2回くらいで見極めてしまい、お断りしたら失礼になってしまうのだろうか?
ふとケラ子さんの方をみると、目の前にあるブランドのバックに夢中になっている
姿はすぐそばにあるのに、お互い気持ちは全く違うところにあって離れている
やっぱり違う、もし次に会ったとしても多分うまくいかない気がする。
その後もケラ子さんはブランド品に目を輝かせ、自分は何となく、ついていくという感じで
最後にお茶をして、その日のデートは終わった。
さあ、どうする…とりあえず報告をしようとカウンセラーさんに連絡をすると
近くにいて時間もあるということなので会って話をすることにした。
今日の様子、ブランドがとても好きなようで詳しかったが自分は興味がないこと
金銭感覚、価値観の違い、今日もまた彼女のペースになってしまい自分は合わせる
だけであること、それで今日は疲れたことなどを伝え、やはり彼女は結婚の相手とは
違うと感じたことも伝えた。
でも2回目で、お断りをしてしまったら失礼にならないか気にしていることを言うと
カウンセラーさんは、その気もないのにいつまでも引き延ばしていたら逆に失礼に
なるから、返事は早い方がいいという。
その通りだ、このまま気持ちは変わらない、お断りをしよう
カウンセラーさんにお願いをして帰途についた。
そう…これも相談所を利用しているメリットのひとつで
交際終了、お断りをするときもカウンセラーさん経由になり
直接やりとりをしないのだ。
交際を終了したいというのは、なかなか言いづらいし伝え方も難しい
なかなか言い出せずに日にちばかりが立ってしまう…なんてこともある
でも相談所を利用していると、それらのことは全部カウンセラーさんが
やってくれる。お互いのカウンセラーさん同士がやりとりをしてくれる。
例えば今回のような場合、相手カウンセラーさんが、お相手の方に連絡をして
承諾をして初めて交際終了が成立する。
これは、お相手の方からお断りがくる場合でも同じである。
今回は?今回も?カウンセラーさんがいてくれて助かった
自分ひとりだったら、あれこれと考えこんなに早く結論が出せなかっただろう
そして言い出せずに、お相手の方を傷つけてしまっただろう。
お断りをする方も、される方も心は傷む
だからこそ誠意を持って、ご縁を大切にお相手を選びたいと思う。
story by 桜結