第20話「3回目のお見合い…その後」

お見合い3人目の人は、見た目は落ち着いていて地味めな感じ
だけど、話をしているうちにズレてくる。

会話に詰まることや会話が止まってしまうことはなかったけれど
時々感じた違和感やジェネレーションギャップ…

でも一回だけではわからないから様子をみたい
カウンセラーさんにはそう報告したものの正直、迷っている

次に会ったとしても変わらない気もする、それどころか
さらに違和感やジェネレーションギャップを感じてしまうのでは
という気さえしている。

お断りをして次のお相手を探そうか…と迷っているうちに
お相手の方から、お断りの返事がきてしまった

「フィーリングが合わない」といったことが理由で
カウンセラーさんに言わせると、よくあることらしいが
自分には相当ショックなことで、かなり落ち込んだ。

自分が感じていたようなことを、お相手の人も感じていた
ということか…わかる気もするけれど一気に疲れてしまった。

自分には、相談所のシステムがあっていないのだろうか?
自分で自由に思った通りに相手を探す方が気楽かな?
そもそも、本当に結婚したいと思っているのだろうか?


様々なことが走馬灯のように頭の中を駆け巡り、
自分一人では整理がつかなくなり、カウンセラーさんに
相談することにした。

カウンセラーさんは、愚痴とも言える自分の話を聞いてくれた後
なぜ婚活をしようと思ったのか?という言葉を投げてきた
これに答えられないでいると、

何でもそうだけれど、上手くいかない時は目の前のつらいことしか見えなくなる
そこばかりを見ようとする。でも、どうして婚活をしようと思ったのか
そこに立ち戻ってみたらいい…冷静にそう言ってくれた。

なぜ?どうして?原点に戻ってみる
そうか…そうだった…年齢を重ねた時に誰かいてくれたら安心
安心できる相手が欲しいんだった、少しずつ冷静さが戻ってくる。

なぜ相談所を利用しようと思ったかについても考えてみた
結婚したいと思っても、自分一人ではうまくいかず挫折の繰り返し
自分一人では限界を感じていた。

今回のことだって、自分一人だったら同じところをグルグル
回っているだけで進むことができずに、嫌になってやめて
いただろう。相談所にいてカウンセラーさんがいてくれたから
投げ出さずにリセットすることができた。
やはり自分には、相談所の婚活があっているのかもしれない。

そう思ったら、相談所を勧めてくれた「あいつ」の顔が浮かんできた。
電話をして、お見合いがうまくいかず、自分には向いていないかと
思った話をすると、何人とお見合いをしたのかと聞かれた。

3人だと答えると、まだまだ甘い、自分は心が折れながらも10人以上と
お見合いしたよ…と明るく返された。

幸せな結婚をした今だから明るく言っているけれど、その時はつらかった
だろう、やめたいと思ったこともあっただろう、
でも、諦めずに続けたから自分に合う人に出会えて幸せな結婚ができたんだ
そう思ったら、またやる気が出てきた。

よし!また申し込みをしてみよう
あいつにも紹介できるように素敵な人を見つけよう。

story by 桜結